
防熱扉の耐用年数は扉の種類によって異なりますが、10年~15年とされています。しかし、15年正常に使用するためには、定期的なメンテナンスが必要です。メンテナンスを怠るとトラブルが起こり、防熱扉の寿命を縮めてしまいます。ここでは、防熱扉の定期的なメンテナンスの必要性や、よくあるトラブルについてご紹介します。
1. 防熱扉によくあるトラブル
防熱扉によくあるトラブルは、次の4つです。
1-1. 防熱扉が作動しない
防熱扉によくあるトラブルとしては、扉が作動しないことがあげられます。電動の防熱扉において、モーターに無理な力が加わることで起こります。扉の枠が氷結したり、扉に物が挟まれていたりすることが原因と考えられるでしょう。モーターに力が加わりすぎると、過電流により駆動モーターコイルが焼き切れてしまう場合もあります。
1-2. 扉が閉まったまま動かない
扉が閉まったまま動かないことも、防熱扉によくあるトラブルです。リミットスイッチが故障したり、電磁接触器にゴミが入ったりしていることが原因と考えられます。場合によっては、部品の交換が必要です。
1-3. 扉が開いたらすぐに閉まってしまう
扉が開いてすぐに閉まってしまうのも、防熱扉によくあるトラブルです。スイッチが氷結したり、ケーブル電線がショートしていたりすることが原因で起こります。
1-4. モーターから音がして扉が動かない
モーターから音がして扉が動かなくなるのも、防熱扉にありがちなトラブルです。端子ネジや端子のゆるみが原因であることも多く、主電源を切って端子のゆるみを点検する必要があります。
2. 防熱扉のメンテナンスの必要性
防熱扉には、定期的なメンテナンスが欠かせません。メンテナンスが必要な理由や、メンテナンスが必要な時のサインは以下のようになります。
2-1. 防熱扉のメンテナンスが必要な理由
防熱扉のメンテナンスを定期的に行うことで、潜在的な問題を早期に検出することが可能です。損傷や劣化を放置すると、より大きな問題に発展してしまい、修理費用が増えてしまう可能性も考えられます。定期的なメンテナンスは、防熱扉の部品の劣化や摩耗を最小限に抑えることにつながります。これにより部品の寿命を延ばし、修理費用を削減できるでしょう。部品や構造を正しく保守することで扉の性能が維持され、頻繁な修理が不要になります。
2-2. メンテナンスが必要なサイン
防熱扉のメンテナンスが必要なサインとしては、扉の閉鎖時に隙間がある、扉の動きが重い・遅い、コントロールボックスに結露があるなどがあげられます。へこみや傷も防熱扉の性能を劣化させる要因となるため、メンテナンスを行うのが良いでしょう。大量の冷気が漏れたり、扉の形が変形していたりする場合はメンテナンスではなく、扉の交換が必要な場合もあります。
3. 防熱扉のメンテナンス方法
防熱扉の典型的なメンテナンス方法としては、次の3つがあげられます。
3-1. パッキンの交換
断熱扉のパッキンの寿命は、素材や使用頻度によって異なりますが5年~10年が一般的です。パッキンは扉とフレームの隙間を埋めて、熱が侵入するのを防ぐ役割があります。パッキンが劣化した状態で使い続けると、防熱扉の気密性が低下してしまいます。外部から空気が侵入し、温度を適切に保てなくなってしまうでしょう。定期的にパッキンを交換することで、防熱扉の機能を良好に保てます。
3-2. ウレタンフォームパットの設置
断熱扉のメンテナンスでは、ウレタンフォームパットの設置を行うこともあります。ウレタンフォームは優れた断熱性能を持っているため、扉にウレタンフォームパットを設置することで、熱伝導の抑制力を高めることが可能です。室内の温度を一定に保てるため、エネルギーコストを削減できます。また、ウレタンフォームは柔軟で密着性があり、隙間を埋められます。ウレタンフォームパットを取り付けることで気密性が向上し、外部から空気の侵入を防げるでしょう。
3-3. 扉の交換
防熱扉のメンテナンスにおいて、扉の交換を行うこともあります。修理できない故障や破損が見つかった場合は、扉自体を交換しなければなりません。とくに、防熱扉が変形した場合は、扉の交換となる場合が多くなります。
4. まとめ
防熱扉の気密性を保ち耐用年数まで利用するには、定期的なメンテナンスが欠かせません。メンテナンスを行うことで潜在的な問題を早期に見つけて、機能を損なわずに使い続けることが可能です。扉の動きが遅くなったり扉に隙間があったりする場合は、業者に依頼してメンテナンスを行いましょう。 「紀和テクノ」は大阪市大正区を拠点とした、防熱扉の設置サービスを提供している会社です。冷蔵・冷凍倉庫や、物流倉庫をメインに施工業務を承っており、食品工場や大手メーカーの防火扉の施工実績も豊富です。専門的な知識を備えており、責任を持って設置・メンテナンスをいたします。自動ドア施工技能士などの資格保有者も在籍し、質の高い施工をいたしますので、防熱扉に関することなら何でもお気軽にご相談ください。